かぴです。
母子手帳を交付してもらう際にもらえる、このキーホルダー。このキーホルダーの本当の意味を、誤解している方も多いと感じます。
実は私もそうでした。
「おなかに赤ちゃんがいます」とグーグルで検索すると、予測検索で出てくる言葉が…「キーホルダー」「かわいい」「手作り」などの言葉に交じって、「だから何」「うざい」というのも入ってきます。つまり、このキーホルダーを煩わしく感じて検索している方がいるってことですよね。
ちょっとそのマイナスな言葉をそのまま検索してみると、これをつけた妊婦の方に、横柄な態度を取られたとか、または、電車の席などを無言で「譲れ」とアピールされていると感じる、幸せアピールされているように感じる、などの書き込みが見つかります。
かぴも、「これを付けている人は妊婦だから、社会全体で支えるべき人であるという目印」だと思っていました。
でもしっかり調べてみると、無言の主張というのは全くの誤解であり、私の考えも、あと一歩というところでした。
これを着ける本来の目的は、周囲に配慮してもらうだけでなく、もう1つあるんですよね。
厚生労働省のHPには、「妊娠中はおなかの目立たない初期でも体調が不安定になりやすいため、マークを身につけることで周囲にさりげなく妊娠を知らせ、理解や配慮を求めるもの。」と書かれています。
しかしこれをつける妊婦さんたちの目的の多くは、体調不良や事故で妊婦が話せない状況下でも、周囲に妊婦であることを知ってもらい、適切な対応を求めるもの。
周囲に積極的な配慮を期待している妊婦さんはむしろ少ないようです。
こちらのページに、意味と現在の実情が詳しく載っています。
妊婦さんは、おいそれと薬を使えません。胎児に影響を及ぼす可能性がある薬も多いからです。だから、何かあったときに、周囲がそれを知らずに薬を使ったら………取り返しのつかないことになる可能性だってあります。
だから、本来は妊婦さんは自分の身と胎児を守るために、このキーホルダーをいつも着けていた方が良いんです。でも、日本社会は妊婦に辛く当たる人がいるから、それを恐れてキーホルダーを着けない人も多い。「身を守るために着けない」という事態が発生している。
もったいないなあと思います。
「マタニティマーク」の持つ意味、厚生労働省からのPRは「このマークを持っている人がいたら周囲が配慮してね!」ということが前面に打ち出されているけれど、今の時代、自分のことで精いっぱいな人も多いから、「俺だって配慮されてぇわ!」とイラッとする人が出てくる。
だから、この「緊急時の対応のため」ってところも、もっとPRすべきと思います。
あと、義務教育では、男女の体の仕組み、男女の仲、受精・胎児が成長する経過などの学習はするけれど、生理が与える女性への影響とか、妊婦にどんな体調不良が出てくるか、どんな制限がかかるか、産後の体のこととか、学ぶところがないんですよね。だから、「妊娠は病気じゃない」って、理解が進まない面もあると思います。
今の学校教育にこれ以上追加するのは無理だと思います。しかしながら、全人類が必ず関わる事象ですから、「知らなかった」では済まないことであると思います。何かを削ってそういう踏み込んだ内容を学習する入れた方が良いでしょう。例えば「総合」とかね。
兎にも角にも、子どもや妊婦に厳しいよりも、優しい社会ができた方が、男性にとっても生きやすい社会になるだろうなと思います。
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