かぴです。
上記病名を聞いたことはあるでしょうか?実は一週間前からこの病気になっています。今回はこれについて、経験談も交えて書きたいと思います。この病気は急に発症するので、びっくりして不安になって調べまくる人も多いと思います。(かぴもそうでした…)。参考になればと思います。
「低音障害型感音難聴」のおはなし
「低音障害型感音難聴」とは?
真正会富山病院の耳鼻咽喉科のHPに紹介されているのが分かりやすいと思いますが、他の医療機関の情報も含めてまとめ直すと以下のようなものです。
症状
・急に発症する(寝起きに気付くことも多い)
・低い周波数の音が聞こえづらくなる
・耳が詰まったように感じる
・「ゴーッ」「ボーッ」といった低い耳鳴りがする
・片耳に発症することが多い(まれに両耳に発症することもある)
・軽いふらつきを伴うこともある
・発症は働き盛りに多く、20~30代の女性に多い(男性の1.5倍程度)※この年代の女性に多いのは、仕事に出産・育児にと忙しくなりやすい年代だからと言われる。
原因
・内耳がリンパ液や血液でむくんでいる
・が、そうなってしまう原因は分かっていない。
・低い音域が聞こえづらくなっているくせに、低い音の耳鳴りがするのは、脳みそが聞き取れなくなっている低い音を勝手に補完しようとするからだそうです。
・働き盛りや忙しい人に発症することが多いため、「ストレス」「過労」「睡眠不足」が原因と言われる。
「突発性難聴」「メニエール病」との違い(かぴ調べ)
病名 | 難聴のある音域 | 耳鳴り | めまい | 予後 | 再発 | その他 |
低音障害型難聴 | 低音域 | 低音 | なし 軽いふらつき | 良い | しやすい | 何度も再発するうちに難聴が悪化する場合がある |
突発性難聴 | 高音域 または全音域 | 高音 | あり ない場合も。 | 1/3は完治 1/3は後遺症が残る 1/3は不治 | しない | 再発しない 吐き気を伴うこともある |
メニエール病 | 低音域 | 低音 | 回転性めまい | 良い | しやすい | めまい発作は立っていられないほど激しくなる。 |
最初に「突発性難聴」と診断されて、その後再発して「低音障害型感音難聴」「メニエール病」と診断が変わる場合もあるようです。また、低音障害型感音難聴は、「めまい」について以外は「メニエール病」と似ているので、「蝸牛型メニエール」といわれることもあるようです。
かぴの経験談でもありますが、目で見て分かる中耳炎や外耳炎と違い、こういう症状が目に見えないような病気について、お医者さんは「この病気です」とはなかなか断言しません。だから、自分の病名がよく分からないまま治療が始まり、モヤッとする人も多いと思います。
どの病気でもない可能性もありますので、くれぐれも、医療機関でしっかりと診てもらってください。
治療について
発症に気付いたらすぐに病院へ行こう!
大事なことなのでもう一度。発症に気付いたらすぐに病院へ!
片耳が聞こえて会話はできるし、めまいや吐き気を伴わなければ仕事や家事ができちゃうんです。だから、「様子を見よう」と思って、医療機関への受診を先送りしがちです。
しかし、聞こえの病気は、治療開始までの時間が勝負なんです。
発症から治療開始までの間隔が長くなればなるほど、治りにくくなる傾向にあるといわれています。特に突発性難聴の場合は、2/3の確率で今まで通りの耳ではなくなってしまいます。少しでも「完治」の確率を上げましょう。低音障害型感音難聴も、何度も再発する毎に難聴が進行することがありますから、同様です。
ご自分の耳が一生不自由になるのが嫌なら、仕事も家事も放り出してでも病院へ行ってください。
西洋医学の場合の治療法
・ステロイド薬の投与
・浸透圧利尿剤(イソバイドなど)
・血管循環改善薬
・ビタミン剤(ビタミンB12錠など)
内耳のむくみが原因なので、むくみを取る薬による治療が目立ちます。
東洋医学の場合の治療法
・漢方(五苓散など)
・鍼や灸
後述しますが、かぴは西洋医学に加えて、東洋医学の力も借りています。東洋医学でも、耳鳴りは「水の巡りの滞り」が原因とされているようで、腎臓やそれに関わる経絡にアプローチし、体の余分な水分の排出を目指すそうです。
どのくらいで良くなるか
すぐに良くなることもありますが、1週間~数か月を要することもあります。治療中に悪化・好転を繰り返すこともあり、その場合は特に長期治療を覚悟せねばならないようです。
私の場合・・・
実は過去に発症経験あり
過去に自覚症状があったことが3回ありますが、ちょっと症状が違うので、分けて書きます。
1回目…19歳(大学生)のとき
・朝、起きたら右耳のみに扇風機でひたすら耳に風を当てられているような「ゴーッ」という耳鳴りと、耳詰まり
・エアコンの音や、遠くを走る車の音、飛行機の音などがうるさく感じる
・聴力検査で低音域の聞こえが悪くなっている(確か125ヘルツが50dBか60dBくらいだったと思う)ことが分かる
・夕方、右ではなく左耳の耳詰まり、低音が割れて聞こえる、シャワーの音がジャミジャミと聞こえる、テレビの音が聞こえているが、さらに耳の中に小さいテレビがあるように聞こえるなど、症状が変わる
・翌朝、すっきりと治る
以上のような症状でした。受診時、聴力検査をやった後にすぐにステロイド薬を点滴投与されました。「これで明日も治ってなかったら即入院だから」と言われたのを覚えています。
次の日に大学のテストだったのでビビりました。治ったので無事受けられましたが…。それからしばらく、メチコバール(ビタミンB12)をもらってそれを飲んで過ごしました。
2回目…1回目の発症から1か月後
・朝起きたら右耳がボーッとしていることに気付く(1回目のような「風」って感じではない)
・昼頃になったら軽くなる
・聴力検査では目立った難聴傾向はなし
・が、翌朝になるとまたボーッ→時間とともに改善…が毎日繰り返される
受診するころに軽くなってしまうので、ひたすらメチコバールを処方されて飲む毎日が続きました。
このとき、母親の紹介で鍼灸にかかり、首筋や耳の後ろにゴリゴリと鍼治療を受けました。何度もかかっているうちに次第に軽快し、半年後に気にならなくなりました。当時の鍼灸師の先生いわく、「耳かから肩にかけての首筋が鉄でも入っているようにゴリゴリになってる」とのことでした。
3回目…社会人になってすぐ
・2回目のように、朝に右耳にボーッという軽い耳鳴り。
・皿が触れ合う音、子どもの甲高い声などの音の後に「ボボボッ」という低い耳鳴りが一瞬聞こえる
・ごくたまにだが、携帯電話で話しているときに自分の声のみ残響のように聞こえる(だからすごく話しづらい)
・聴力検査では目立った難聴傾向はなし
・朝の耳鳴り以外の症状は慢性的になり、何年も続く。疲れやストレスを自覚しているときに症状が強くなる傾向あり。
医療機関にも何度もかかりましたが、聴力検査で引っかからなかったため、またひたすらメチコバールにお世話になりました。2回目のときにかかった鍼灸の先生が治療院を畳んでしまっており、このときは鍼灸にはかかりませんでした。
4回目である今回の状況
症状は…1回目の時と近い。
・朝起きた時に自覚。右耳に「ゴーッ」という耳鳴り、耳詰まり感を感じる。
・エアコン、ストーブ、換気扇などの音が増大して聞こえてうるさい。一方ロードノイズは「ゴー」が「シャー」と聞こえる。音割れなどはない。
・聴力検査、125ヘルツが40dB。低音域が聞こえづらいとの診断
・発症から2日後、鍼灸を受診。翌日すっきり改善。
・1週間目の今日、突然悪化。自覚した日に逆戻り。
今回は、妊娠のためステロイドは使えず、医師から漢方(五苓散)とメチコバールを処方され、1日3回飲んでいます。
やはり原因は分かりません。医師からは、「妊娠自体がストレスだろうから難しいけど、ストレスを溜めないように」と言われています。
もう寒くなったのでエアコンやストーブは必須ですが、家でも職場でも、暖房機器の音がうるさくて仕方ないです。静かにしていてもゴーッという耳鳴りが耳障りです。なのでとてもストレスになってしまいます…。しかしそれは精神衛生上良くないので、イヤホンなどで耳をふさいで、音楽を小さい音で聴いていると耳鳴りも耳詰まり感も紛れるのでよく聴いています。周りから見ればあんまり心象良くないかもしれませんが、ストレスを溜めないために、仕方ないです。
これからの予定
今よりももっとひどくならなければ、処方薬と鍼灸治療で様子を見ます。
処方された薬は約2週間分出されています。これを飲み切る頃にどういった状況になっているか、です。飲み切る頃に状況が変わっていなければ、再び医療機関を受診です。
元々肩こり持ちで仕事もハードワークと言われる職種なため、鍼灸には今まで1か月に1,2回の頻度で通っていましたが、安定して良くなるまでは週1程度の頻度で通うつもりでいます。
周囲の理解も得よう
耳の聞こえの病気は、風邪や骨折などとは違って、本人が言わなければ周囲の目からは分かりません。特に片耳だけだと、相手の声も聞こえて日常動作に支障はないため、言っても「気のせいじゃないの」と思われてしまうこともあります。かぴも、3回目のときは、長い間軽い症状が出ている状況で、検査にも引っかからなかったので、同居していた母から同様のことを言われてしまいました。(母とは仲良しです)
現在同居しているうまさんは、ありがたいことに全部「本当のこと」として受け止めてくれていますし、心配症なので私より気落ちしています(^^;)。普段めったにつけないイヤホンをつけているから、余計にそうなのかもしれません。
大体大丈夫ですが、男性の低い声が少し聞こえづらいので、遠くから呼ばれたときに気付きづらいかもしれません。この症状が長引いたり悪化したりようなら、職場での理解も得る必要があるでしょう。
とりあえず、今日は休息第一にして、なるべくストレスを溜めないようにして過ごしたいと思います。また後日、状況が変わったら報告します。
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