かぴです。
育児に追われて、かなり報告が遅くなってしまいましたが、ついに子が誕生しました。4月29日が予定日でしたが、超過して5月3日の生まれになりました。3444gのぽっちゃりした女の子です。
安産でいけばいいかなと思いましたが、そうもいかず…。結論から言えば、「難産の末の緊急帝王切開」での誕生でした。
後に続く方のため、そして私自身の記録として、ここに書いておきます。
ビビる人もいるかもしれませんが、先に言っておくと、「今の医療なら何とかしてくれる!」ということを強調しておきたいと思います。
かぴが緊急帝王切開に至るまで。
5月1日…前駆陣痛と本陣痛
4月30日~の深夜、不定期の生理痛のような痛みで何度か起きることがありました。私は元々そこまで生理痛はひどい方ではなく、このときの痛みも「ちょっとお腹痛いかな」、程度です。
日中はそこまで痛くなることはなかったのですが、18:00くらいにまた軽い生理痛のようなものがきました。深夜のものとは違い、今回は10分強ごとに少し痛い波が来るというものです。定期的だったので「これは本陣痛だ」と分かりましたが、この時はまだ軽い痛みでした。
19:30頃、アプリで測って10分間隔で痛みが来るようになったときに産院に電話しましたが、家から産院までの距離が30分くらいであることを伝えると、「6~7分間隔になったら来て」と言われました。その後21:00頃に6分間隔を切り始めたところで再度電話し、産院に向かいました。
産院では血圧測定、胎児の心音確認、コロナの抗原検査を行い、無事に陰性だったのでその後入院。
このとき、子宮口は3cm程度開いている、とのことでした。
22:00頃、陣痛室に通されました。そこで横になり、点滴(ブドウ糖)に繋がれ、お腹に子の心拍とお腹の張りを測るセンサーを取り付けて、陣痛とのバトル開始です。
この時は、普通に痛い生理痛のような痛みが5~10分間隔で来ている感じでした。痛みが来たら、「鼻から吸って口からなるべく長く吐く」呼吸法でやり過ごしました。リラックスできる音楽をかけたり、三陰交(ツボ)を温めたり、気を紛らわすためにテレビを見たり。長い夜でしたが、痛みと痛みの間にウトウトできたのでまだ良かったです。
5月2日…本陣痛に苦しむ24時間
早朝5:00頃、内診では「子宮口5cm」とのこと。順調でした。痛みの波で度々中断しながらも朝ご飯も食べられたし、「鼻から吸って口からなるべく長く息を吐く」呼吸法で波を乗り越えていました。痛みの強さは、「ひどい生理痛・腰痛」という感じで、3~5分に1回くらいのペースで波が来ました。切なかったのはトイレの時です。点滴を押してトイレに入って用を足すとき、必ず1回は波が来てしまいます。トイレの中は1人で耐えるしかなくて苦痛でした。
お産の本には「初産の場合、平均12~16時間で誕生」とあったので、私の場合もそのくらいで生まれるものと思っていましたから、この日の午前中には生まれるだろうと思っていました。
13:00頃、「子宮口が7~8cm」になりました。痛みの波は3分に1回程度に。痛みの強さも、先述した呼吸の仕方が乱れがちになる、強い痛みになってきました。例えようがないですが、腰の中に震源地があって、定期的にドドドドッと鈍い痛みが広がる感じです。「鈍器で殴られたような痛み」という表現を見たことがありますが、鈍器の痛みは一瞬で済みますが、その痛みが継続する感じです。かなり辛かったけれど、痛みの波が来たら腰を押してもらうと少し楽になるので、うまさんに押してもらっていました。
15:00におやつが提供されましたが、痛みでほとんど食べられませんでした。
16:00、破水しました。ベッドの上で、破水用ナプキンを装着していたので「ドゥルン」という感覚でした。うまさんに腰を押してもらっているタイミングで、うまさんも手に感覚があったようです。助産師さんに破水したことを伝えて内診してもらいましたが、子宮口は13:00時点と変わらず。「3時間、頑張ったのに…」と少しショックでしたが、助産師さんや医師から「もうすぐですからね」「お産は進んでいますからね」と言われたのを励みに頑張っていました。
お産のことが書いてある本に「破水したらその後平均2~3時間で誕生」とあったので、午後6時~8時くらいにはわが子の顔が見られるかも、と少し楽しみでした。
その後に地獄が待っているなど、思いもせずに…。
20:00。痛みの波も強さも16:00時点と変わりません。でももうそろそろ子宮口全開に近いだろうと思っていました。内診をしてもらって、かなり衝撃を受けました。なんと、「子宮口6cm」と言われたのです。13:00の時点で8cm、そこから7時間耐えたのに、2cm閉じました。
この辺からうまさんが焦り始めます。入院してから既に22時間。2人とも寝不足で、ずっと頑張ってきました。うまさんが助産師さんに「陣痛促進剤は使えないのか」と聞きましたが、「夜間になってしまい、人手が少ないこと」「(私が入院直前の血圧測定で高血圧になっていたため)高血圧を促進させるリスクがある」という理由で断られてしまいました。うまさんが「そんな説明されてなかった」と助産師さんに怒り出し、私がうまさんの首根っこを掴んでなだめにかかるという一幕もありました。
うまさんは、自分の頭を冷やし、お産に立ち会えるようにするために、うまさんの母親(私からすると義母)と付き添いの交代を決意(コロナの影響で、付き添いは1人まで、とされていたのです)。義母と連絡を取り、来てもらって交代となりました。
交代するとき、一時的に痛みの波の感覚が1分に1回に。かなりつらい状況の中でパートナーがいなくなるのは、私としては切なかったです。
そこから夜通し、3~5分の波で来るキツイ陣痛に耐えることになりました。陣痛は、例えるならば「鈍器で思い切り殴られたときの痛みが、骨盤の内側で持続する感じ」でした。弱い痛みから始まって、強い痛みに切り替わり、また収まっていくので、地震のようだと思いました。
5月3日…衝撃の事実、そして帝王切開
深夜の2:00、助産師さんが内診にやってきました。
「今、かぴさんと同じ境遇の人が出産したからね。医師も来てるから、このあと診てもらいましょうね。頑張りましょうね。」
医師と助産師2人に内診を受けましたが、子宮口は6cmから変わっていません。そこで、医師の手によって、陣痛の波に合わせて子宮口を開かせました。超痛かったです…。しかしそのおかげで子宮口は一気に8,9cmまで開きました。
ここから、内診などの度に「いきみたい感じはない?」と何度も聞かれることとなります。が、いきみたい感じは全く来ませんでした。ただただ陣痛の地獄の痛みが押し寄せるだけです。
7:00、助産師さんの内診です。子宮口は8cmから変わらず。いきみたい感じも無し。1つ変化があったとすれば、陣痛の波が、5~7分に1度に伸びていたことでした。
いきみたい感じがない=赤ちゃんが降りてきてない、ということです。陣痛の波の感覚が伸びているのは、子宮の力が弱くなってきているのかも、とのことでした。
超音波でお腹の様子を見ることとなりました。そこで、衝撃の事実が判明します。
赤ちゃんが旋回異常を起こしていました。
普通は、赤ちゃんはおへそを見るように頭を動かして、骨盤の中に入り込んでいくんですよね。しかし私の赤ちゃんは、頭を斜め上に向けていたのです。そのせいで引っかかって、骨盤の中に入り込んでいけていないのでした。道理で、いくら陣痛に耐えても降りてこないわけです・・。
医師が来て同様にエコーを確認し、二択を提案されます。
1つ目は、陣痛促進剤を使うこと。ただし、使ったからといって赤ちゃんの姿勢が戻るかは分からない(結局帝王切開になるかも)し、おそらく出産まであと半日はかかります。
2つ目は、緊急帝王切開。
私は、迷わず緊急帝王切開を選択しました。30時間以上の激しい陣痛で、約半日ご飯を食べられず、眠れていなくて、精神的・肉体的に限界が来ていました。あと半日耐えてからの出産は、もう無理だと思ったからです。
緊急帝王切開に必要なスタッフがそろうのが9:00頃になるということで、そこまで耐えることとなりました。終わりが見えて嬉しかった半面、帝王切開を待つまでにも容赦なく襲ってくる陣痛が無意味なものになった切なさも感じました。
この間に、義母からうまさんにバトンタッチ。
緊急帝王切開の様子
8:30、うまさんに見送られながら手術のための準備で移動。素っ裸になって手術台の上に移動しました。そこで、指に酸素濃度を測る機械をつけ、腕に血圧計をつけたり、足にエアーマッサージ機を着けたり、下腹部の毛を剃られたり、導尿カテーテルを入れたりし、最後に背中から麻酔を入れたりしました。(背中の麻酔で、陣痛からは解放。正直ホッとしました。)
麻酔が効いてくると、足がぼやーっと暖かい感じになりました。医師が冷たいものを当てて、「感じますか?」などと聞いてきます。冷たいものを当てられても徐々に感じなくなりましたが、肝心の下腹部は感覚がなかなか消えなかったので、2度目の麻酔を入れることとなりました。その麻酔でもう感覚はなくなり、あっという間に手術が始まりました。「今回は麻酔よく効いてますね~」と医師が言っていましたが、もうその時にはメスが入っていたようです。ゴチョゴチョ触られている感じはありましたが全く痛くはありませんでした。
手術開始から数分後、ブリュンと出る感覚があり、お腹の上に柔らかい感触が(多分赤ちゃんを置かれた)。その瞬間「おぎゃあ」と赤ちゃんの泣き声が聞こえました。「おめでとうございます、生まれました~!」
生まれた直後に、私に見せてくれました。二重アゴたくましいぷっくりした女の子でした。
体重は3444g。「おぉ」「大きいね」と声が上がりました。医師(院長)が「僕も5月3日生まれですよ」なんて言うものですから、逆に「お、おめでとうございます」と笑ってしまう場面もありました。
生まれた後は、胎盤を出して、子宮を綺麗にし、縫合するなどの工程があるため、10分強ほど時間がかかりました。途中、ちょっと気持ち悪くなったり、寒く感じたりしましたが、耐えられないほどではありませんでした。(後で分かったことですが、1リットル近く血を失っていたので、多分そのせいです。)
10:00過ぎ頃、手術が終わり、色々繋がれたまま陣痛で篭っていた部屋に戻りました。この後はベッドから起き上がれません。スマホは使えたので、家族や職場、友人などできる限りの人々に出産したことを報告し、あとはウトウトと眠ってしまいました。ご飯も食べず、トイレにも行かずの1日でしたが、点滴や導尿カテーテルのおかげで何も問題はありませんでした。
ただ、やはりあちこち痛かったです。特に痛かったのは「後陣痛」。妊娠に膨れた子宮に腹の上から触れられるだけで、つい手が動くほど痛かったです。
点滴に何回か痛み止めを入れてもらってすごしました。
この日の夕方にまた事件があったし、この後も色々あったのですが、とりあえず今回はここまでにしておきます。
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