招待されたジュエリー展示会に行ってみた結果…

やってみたレポート

 かぴです。ちょっと歴史雑学お休みします。最近思い出した出来事があるので、ちょっと情報共有&愚痴として吐き出しますね。

 皆さんは、「ジュエリー展示会」の開催通知やチラシ等を目にすることはありますか?もしくは、誰かからお誘いを受けたことは?

 ここに書くのは、まだ独身だった数年前、招待されたので軽い気持ちでジュエリー展示会に行ってみた際の体験記です。

 全てのジュエリー展示会がこうである、とは言いませんが、ネット上には似たような体験をした人たちの話がチラホラと見つかるので、ここに書いたことは珍しくもないのだと思います。

 まさに今、開催通知を受け取ったり誰かに誘われたりしている、もしくは気になっているのでどんな様子か知りたい、という方々には是非読んでいただきたいです。

招待されたジュエリー展示会に行ってみた結果…

【先に結論】ジュエリー展示会に行くことを検討されている方へ

 どうなったか、ざっくりと結論を先に書いてしまいます。

 最大7名のスタッフに囲まれ、「営業に流されて、70万円のオーダーメイドネックレスの注文書に署名する」ところまでいきました。その後思い直してその日のうちにキャンセルをしたので事なきを得ました。

 展示会に行くことをご検討されている方は、お伝えしたいことを以下3つにまとめましたのでご参考にしてください。どこの会社が主催する展示会でも、消費者としてとるべき対応は共通していると思います。

新しいジュエリーを欲しいと思っていないなら、『行かない』一択です。

「欲しいものがなければ、粘り強い営業に一貫してNoを言う力」を持っている方でないと行ってはいけません。

行くなら宝石・ジュエリーの相場観をきちんと身につけましょう。

 宝石・ジュエリーが好きで、どうしても目の保養に行きたい方、気に入ったものがあれば買いたい意思がある方を強く引き留めはしません。しかし、相手も商売なので必ず営業がかかります。来場者特典は大抵バッグやストール等のプレゼントだったり食事だったりと魅力的なものが設定されていますが、その来場者特典は通販や飲食店にて自分で買った方が気楽で時間も節約できます。時間と脳のリソースを有効に使いましょう。

 あと余談ですが、「ジュエリーは時が経つほど資産になる」という話を聞いて興味を持つ方もいると思います。私も営業トークでそれを言われました。しかし後で調べたら、それは「カルティエやブルガリなどの世界的に有名なハイブランドの商品で、購入額数百万円以上のもの」に限る話だそうです。したがって、そのようなハイブランドを取り扱う店ならまだしも、そうでない展示会では資産になるようなジュエリーは絶対買えないと思って良さそうです。

 それでは、以下は詳しい体験記です。

事の発端と、行くことにした理由

 数年前、職場に出張販売に来ていたジュエリーショップでブローチを買いました。後日、このジュエリーショップから「展示会の招待状」が郵送されてきました。同時に電話も来て「たくさんの品ぞろえなので、見るだけでも楽しめますから是非!」「前にお買い上げいただいたブローチのメンテナンスもさせてください!」、さらに「2日開催なんですけれど、どちらの日なら/何時頃なら来れますか?」と、行くとは言っていないのになぜか行く前提の展開に。それに対して私は「〇日の△時なら空いてます。」と正直に答えました。
「暇だし、見るだけでもいいなら、まぁ良いか。」と、軽い好奇心でした。

招待状に記された、展示会の概要

 ・日時:某土日2日間の朝~夕
 ・開催場所:某シティホテルの宴会場
 ・来場者全員への無料特典:
   ①バッグ贈呈
   ②ケーキと飲物 
   ③過去に買ったジュエリーのメンテナンス

楽しかった前半

 電話で約束した時間に開催場所に到着。スタッフ数人で「よくいらっしゃいました」と歓迎ムード。その中から1人のスタッフが帯同して動くこととなりました(今後Aさんと表記します)。特典③のためにブローチを渡し、持っていた荷物はクロークに預け、貴重品は透明なビニール製のバッグに入れて持ち歩きます。(透明なのは盗難対策と思われます。)

 会場内では、壁に沿うように何十点もの多種多様なジュエリーが、宝石別に分けて並べて展示されていて、上からライトで照らされてキラキラ輝いていました。会場の真ん中には机1つ+椅子2つのセットが複数並んでいました。

 Aさんと雑談しながら、展示されているジュエリーを見て回ります。どれもとても素敵ですが、もれなく私には厳しい価格が付いています。「どんな色が好きですか?」「可愛い系とかっこいい系、どっちが好きですか?」など、今思えば探りを入れられているような質問もたくさん受けました。

 一通り見終わったあと、Aさんに会場内にある机の1つに案内されます。私が椅子に座るとAさんは「特典②のケーキと飲物をお持ちしますね」と別のスタッフに指示をし、私の向かい側に座りました。

怒涛の後半

 ケーキに舌鼓を打っている間にもAさんと色々話をしました。宝石に関する豆知識やアクセサリーの歴史など、雑談も多かったですが、「気に入ったものはありましたか?」「もう少ししっかり見てみたいものはありましたか?」などといったことも聞かれたと記憶しています。

 私は何と答えたかは忘れましたが、「これをもっと見たい」等とは言いませんでした。しかしAさんは、私の動作を見逃していませんでした。

 展示品を見て回っているときに、「この宝石綺麗だな」と思ってちょっとだけ立ち止まって見たものがありました。Aさんは「あれ、気になっていらっしゃったようですから、ちょっと持ってきましょうか。」と、その宝石がついたジュエリーをいくつか机に持ってきました。

 そこから怒涛の展開です。「お試しで着けてみましょうよ」「お似合いですよ!」「でも肌の色からいってシルバーの方が似合いそうですね」「こんな色の宝石も似合うと思いますよ」…などと、Aさんは色々とジュエリーを持って来て、私にどんどん試着させます。勢いに飲まれているうちに、いつの間にかAさんだけでなく”対象の宝石ブースの担当者”、”ジュエリーデザイナー”、”〇〇主任”、”会計担当”等々、最大で7名ものスタッフに囲まれておりました…。

 そして最終的に、オーダーメイドの70万円のネックレスを注文する流れになってしまいました。

 ジュエリーデザイナーによるラフ図が入った注文書に署名もしました。(言い訳すると、慣れない環境で長時間に及ぶ複数人とのやり取りで、ちょっと疲れてきてました…。)確かクレカで支払うことにしたはずですが、どういうやり取りをしたかは覚えていません。

 帰り際、クロークから荷物を受け取り、その時同時に特典③で綺麗になったブローチと特典①ももらい、ニコニコしたAさんたちに見送られながら会場を後にしました。

1歩歩くごとに冷静になる頭

 ホテルから出て間もなく…歩いているとだんだん冷静になってきました。

 「私には、本当にあのジュエリーは必要なのか?」「70万円という大金をジュエリーに使ってしまって良いのか?」等、悶々と考え出して止まりません。

 間もなく不安でいっぱいになりました。即刻キャンセルしたくなったのですが、できるか自信がなく、道端にてスマホで「ジュエリー展示会 契約 キャンセル」「クーリング・オフ」などと検索しました。

クーリング・オフは適用されるのか?

 結論から言って、この場合はクーリング・オフの適用外になると思われます。理由は、以下の内容の太字の部分です。

以下、AIによる「クーリング・オフ」の検索結果です。

【クーリング・オフの概要】
 クーリング・オフとは、一度締結した契約を一定期間内であれば無条件で解除できる制度です。この制度は、消費者が冷静に契約を再考できるようにするために設けられています。
【クーリング・オフが適用される例】
 ※省略します。
【クーリング・オフが適用されない例】
店舗販売(通常の店舗に自ら出向いて行う購入や契約​)
・通信販売(カタログやインターネットなどを通じたもの)
・営業目的の取引(仕事用や営業用に購入した場合)
・少額の現金取引(現金取引で3,000円未満の契約には適用不可)
・消耗品の使用(化粧品や健康食品などの消耗品を開封・使用した場合)
・自動車の購入(特定商取引法の対象外)
・葬儀サービス
・路上勧誘による飲食店やカラオケの利用キャッチセールス
 これらの取引では、消費者が十分に考える時間があると判断されているか、または取引の性質上クーリング・オフになじまないと考えられているため、制度の適用がありません。ただし、通信販売の場合でも、事業者が独自に返品特約を設けている場合があるので、購入前に確認することが重要です

何もしないより、当たって砕けろ!即電話

 クーリング・オフはできない可能性が高いと分かりましたが、電話をかけてみることにしました。

 諦めなかった理由は、上の概要のように「事業者が独自に返品特約を設けている場合がある」のでそれが適用されるかもしれないと考えたことと、他の店での売買契約でも「注文を受け付けただけの段階」なら、自己都合によるキャンセルでも問題なく通ることが多いからです。
 注文書にサインしてから約40分程度、会場のホテルからそう離れないうちの電話でした。

 結果…私の考えが当たったのか、拍子抜けなほどあっさりとキャンセルとなりました。電話を切ってホッとして、でもまだ緊張が抜けない気持ちで再び歩き出したのを覚えています。
 
 ここまで、展示会会場に到着してから4時間強の出来事でした。

後日談

 買いそうになったあのジュエリー、約70万円だったけど相場の値段だったのかな?と思いネットで検索しました。70万円の内訳は、宝石1つで50万円、オーダーメイドの追加料金が20万円程度だったと記憶していました。

 すると…同じ種類・同じ大きさ・同じグレード・同じ産地の宝石が、数万円で購入可能でした。どのショップを見ても、いくらすごいカットでも宝石1つだけで50万円の値付けはされていません。
 うわ、ボッタクリじゃん!と思いました。

 その後も同じジュエリーショップから展示会の招待状や営業電話が来ましたが、招待状は即刻捨て、営業電話が来ても断りました。そのうちにその会社から招待状は来なくなり、職場に出張販売にも来なくなりました。
 風の噂で、会社のやり方に疑問を持った社員たちの大量辞職があって会社自体が無くなったと聞きました。さらにその辞職した元社員たちが、もっとクリーンな社風を目指す新しい会社を作ったとも…。

反省

 この件について、大きく2つの反省点があります。

●電話での営業トークを素直に聞いて「見るだけでも良いなら」と気軽な気持ちで行ってしまったこと。
●ジュエリーを勧められた際、はっきりとした「No」を突き付け続けられなかったこと。

 この2点です。今考えれば私は、営業の術中にしっかり嵌っていました。
 「見るだけでも」というトークにまんまと引っかかり、色々話して私のためにと走り回ったAさんや、ワラワラと集まってきたスタッフたちに、だんだんNoが言いづらくなっていきました。早いうちからAさんに「買いたいものがない」ときっぱり言い通して、さっさと帰れば良かったなと思います。

 以上、私のジュエリー展示会に行ってみた体験記でした!あの時買っていたら、その後もなんだかんだとカモにされて今頃貧乏になっていたかも…。良かったです。
 ご参考になれば幸いです。

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